プロの声優になるにはデビューすればいいの?
プロの声優になる。と言われて最初にイメージするのはどんなケースですか?
三者三様のではありますが、殆どの場合「人気声優」のイメージが中心だと思います。
そのためにはデビューする。と考えている人がほとんどではないでしょうか?
実際に人気声優になるためには、デビューすることがスタートラインに立つという意味では必要です。
ですが、デビューしたらエスカレーター式に人気が増えるというわけではなく、そこからの努力や運が重要になります。
プロの声優はデビューしてからが大変
プロの声優としてやっていくには、一般職と違い「セルフプロデュース」を行う個人事業主です。
そのため、保証などもないので稼げず生活がなりゆかなくなったため辞めてしまうといったケースは少なく有りません。
以上の前提を元にプロ声優になるまでの道のりをその点を踏まえて解説していきます。
声優デビューまで
まず声優になるまでの道のりからです。
- 事務所所属してからデビュー
- ジュニア・預かりからのデビュー
- 一般公募オーディションに参加
- 養成所やサークルでコネを作る
- 商業作品制作に参加
- 知名度を上げて声をかけてもらう
- 専門学校などのオーディションからデビュー
ざっくり出してみてもこのような方法があります。
所属や、ジュニアや預かりになってから、オーディションに出て仕事を勝ち取りデビューする。というのが王道でしょう。
王道デビューが一番いいの?
王道でデビューするのは一般的であり、同じ道を目指すライバルが一番多い方法でもあります。
もちろんこの方法でライバルよりも確実に勝っている、と言えるのであればその方法を取るのも選択肢の一つです。
この時に気をつけたいのは、ライバルは「同じ学校」や「知り合い」だけではないということです。
オーディションや所属の選考で戦う相手は、先人たちの実績だと考えて置くのが良いでしょう。
映画・アニメ・ナレーションなどを確認して、プロの声優と比べて自分が勝てる理由などが具体的に出せないのであればあくまで手法の一つとして考えておくのが良いですね。
デビューはあくまでスタートラインに立つ事であり、ゴールではありませんので、無理に狭い道を通る必要はないと言えます。
デビューの方法はいくらでもある
事務所所属をするという王道以外にも、上記に書いた通りデビューする方法はあります。
声優は「自分で仕事を作れない」と言われていますが、極端な話会社を立ち上げて、作品を制作して自分のデビュー作を作る。といった方法でも良いのです。
オーディションだけではなく、公募しているところにサンプルボイスを送ったりする方法もあります。
他にも、知名度を上げるためにYoutubeなどの動画配信で有名になったり、サンプルボイスをホームページに出して声を変えてもらったり、色々な方法を取ってみるのがデビューへの近道ですね。
王道の事務所所属のための応募を行うことと平行して、デビューするための行動を起こす事で早く実績を作ることができますので、当サイトのスタンスとしてはオススメしています。
専門学校などでデビューもできる
専門学校の中には必ず声優になれると書いてあるインターナショナル・メディア学院などもあり、コネクション作りや現場の状況を学ぶだけではなくスタートラインに立てると言った意味でも選択肢としてアリです。
もちろん、この専門学校だけではなく大学の声優学部や色々な学校の声優コースがあるので、コネクションや技術を習得する場所で自分が良いと思った場所を選びましょう。
声優デビューしてから
声優デビューしてからは、人気声優や大御所の声優と戦う一事業主です。
やり方は人それぞれですが、仕事を人と競って勝ち取っていかなければなりません。
就職とは違い、保証もなければ仕事もない。といった状態が当たり前のように存在する世界です。
全て自分の責任で、全て自分の手柄。事務所には手伝ってもらった分仲介料を支払う。
そこの理解が抜けてしまうとすぐに挫折や、経済難などで続けることができなくなります。
売れる路線か、数で稼ぐ路線か、自分だけの道か
仕事を始めてから出てくる基本的な問題で、どのような方向性の声優としてやっていくのかという問題があります。
ほとんどの人は売れる声優としてやっていきたい。と思うものですが、デビュー同様に王道路線に行くという話ですので、その分ライバルが多いということです。
オーディションで出てくるキャラクターになるためにも、実績も技量もある先輩達と肩を並べるためにも、どうやって勝ち抜くかを考え続ける必要があり、並大抵の努力では売れる路線でやっていくことは出来ないでしょう。
また、2020年現在。声優の仕事と声優人工のバランスがかなり悪い状態が続いています。
Yahooニュース(東洋経済発)になっていた大塚明夫さんの記事でもこのように解説されています。
300脚の椅子をつねに1万人以上の人間が奪い合っている状態です。確かに30年前に比べて、声優が求められる場は多くなったと私も思います。2000年代に入ってからアニメの制作数は激増し、フルボイスのゲームも今や珍しい存在ではありません。
しかしそれでも、です。椅子の数も増えましたが、1万人の声優を食わせられるほどの増え方ではありません。異常に競争率の高い仕事を血眼で奪い合うゲームが続いています。
それでも一定数「他にいないから」と言った理由で、常に必要とされる人は存在します。
もちろん人気がある、というのも他にないと言った点の一つですが「噛ませ犬キャラならこの人の声」だったり「東北のおっさん・おばさんならこの人」など、他の人には負けない・出来ないものを持っておくと良いでしょう。
田舎出身で微妙なイントネーションが問題でオーディションに落ちていたのが、強調したらキャラクターにマッチして通るようになった。などのケースもあり得ますので、基本的な技術の向上は必要ですが、自分の特徴を生かしていくことも一つの道だと言えますね。
プロ声優になるまで
プロ声優はどこから、という話が入ってくるので確実なことは言えませんが「仕事を続けていく」という点で考えて行きます。
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デビューしたらすでにプロ
上記リンクの記事でも解説していますが、収録現場では新人でも大御所でも「発注者に求められている物が出せる」というのが必要です。
そう言って意味では、デビューと同時にプロ声優になっていると言っても過言では有りません。
人気があれば集客力などのアイデンティティはありますが、それを凌駕するキャラクターの親和性や技術力、フットワークやコネクションで勝ち取っていくことも可能です。
上記に書いたのと同じで、自分の路線を切り開いていきましょう。
専業プロだけが道ではない
声優デビューをしたあと、仕事がなくて食べていけないという話は、業界に関係していた立場にいるとよく耳にします。
普段はフルタイムの仕事をしていて、収録の時は有給と休みを使って仕事をするといった場合も。
兼業の融通が効く条件で仕事を探すと、職種は絞られてきますが不可能ということはありません。
常に可能性や方法は残されているので、5年後、10年後にどのようにするのかを考えて行動するのが良いでしょう。
5年後、10年後を考える時に楽観視だけではなく、仕事があまり取れなくても続けていくのであれば、その選択肢も忘れずにとるようにしましょう。
ただし、無理をしすぎて体を壊さないように計画は無理のないように。